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これら各種地下資源の大量埋蔵の発見とその開発が、製造工業とくに化学、機械工業など近代工業の急速な発展をもたらした。
現在、製造業の国内総生産(GDP)への寄与率(87/88年度)は17%を超えており、また全労働人口に占める製造業の割合は約15%と高く、オーストラリア経済を支える極めて重要な産業となっている。
製造業の内訳をみると、食料(肉類、酪農品、穀類、野菜、果物、砂糖など)・飲料・タバコなどの加工業、繊維・毛織物・衣類、履物、木材・木製品、家具類、紙・紙製品、石油化学品、鉄鉱・銅・アルミ・鉛・亜鉛などの精錬加工、鉄鋼構造物、輸送用機器(自動車及び部品、車輌、船舶など)、電気機器、その他産棄用機械・機器など広範囲にわたっている。
オーストラリアの貿易を商品別でみると、輸出では小麦、羊毛、牛肉など農産品および鉱産物の割合が高く、この2大品目で全体の50%以上を占めている。
特に輸出シェアが高いのは石炭、羊毛、小麦、鉄鉱石、アルミナなどである。最近、オーストラリア政府は、こうした一次産品の輸出に依存する経済の脆弱性を認識し、新輸出商品の開発(特に工業製品)、および輸出市場の多角化に努力している。
一方、輸入では重化学工業品が全体の約60%を占め、なかでも機械機器、輸送用

 

 

 

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